家庭を持つ女性が起業しようとするとき、家事や子育てをこなしながら、自分の伝えたいビジネスに取り組んでいくことになります。旦那さんが協力的であれば、ビジネスに集中したい時にお子さんの面倒を見てくれたり、家事を手伝ってくれたりするかもしれません。

しかし、旦那さんが奥さんの起業に反対していたり、反対までは行かなくてもあまり快く思っていなかったりする場合は、自分ひとりですべてを行うことになります。そんな状況だと、やらなくちゃいけないこと、やりたいことがたくさん溜まってきても、助けてもらいたいとは言えないのではないでしょうか。

ビジネスを軌道に乗せるためには、正しいやり方を見つけ、やり続ければ結果が出ると分かっていても、家庭の問題や子育ての悩みが解決しないと集中できないという女性の起業家に多く出会います。

家庭を持つ女性が起業する際に、家族(特に旦那さん)との関係性を円滑にすることは、とても重要なのです。

このページでは、ビジネスを発展させるために欠かせない「夫婦関係を円満にする方法」を九星気学の観点から紐解いていきます。

もくじ

家庭の問題とビジネス

家庭や夫婦の状態とビジネスとは、関係のないことではないかと思われるかもしれません。しかし、家庭を持つ女性の場合は、実は円満な家庭であることがビジネスにとても大切なのです。

女性は、感性が鋭く、いろいろなことを同時進行するチカラを持っています。たとえば、電話で話をしながら、夕食を作り、その横で子供をあやすなんてことが同時にできるのです。

一方、男性はそのようなことはできません。1つのことに集中することに長けているので、靴下をはきながらテレビを見て、話をするなんてことは苦手なのです。メインのこと以外は、気が抜けているため、中途半場になってしまいます。

これは、鍛えていけば、ある程度はできるようになるかもしれませんが、男性と女性では脳の構造が違うため、どうしても避けられないことです。つまり、女性はマルチタスク型で、男性は1点集中型と言えるでしょう。

このような脳の構造がありますから、男性が起業した時には、ビジネスに集中することができます。家庭のことは、いったん横に置いて、仕事に集中できるのです。しかし、女性は起業した際に、家庭の中で何か問題があった時には、そちらに意識が向いて、つい取り組みだしてしまいます。ビジネスに必要なことをしながらも、頭の中で家庭の問題も考えてしまうのです。

中には、男性のように割り切って、仕事と家庭をスバッと分けることができる男性的な女性もいます。しかし、たいていの女性は、仕事も家庭も自分もすべてがうまく回っていることが大切です。すべてがうまくいくほど、ビジネスもどんどん発展させることができるようになります。

奥さんから起業するといわれた男性のスタンス

家庭を持つ女性の起業には、旦那さんの理解が不可欠です。そうは言っても、私のクライアントさんを見ていると、自分の奥さんから起業すると言われて、全面的に協力してくれる男性は少ないように思います。反対はしないけれど、賛成もしないくらいの立ち位置の旦那さんがほとんどです。つまり「容認する」という状態でしょうか。

「ある程度やってみて、ダメそうならパートでもしたら?」とか「1年やって結果が伴わなければ就職しろ」と言われたという方もいらっしゃいます。男性は結果を重要視する傾向があり、とても理論的です。

ですから、旦那さんに期限を決められたり、結果として利益を数字で求められたりされたという事を良くききます。そのような言葉の多くは、反対しているのではなく、奥さんを心配して発せられた言葉である場合がほとんどです。

この心配して出た言葉に対して、イラっとしたり、反対されたと感じる夫婦関係と、その逆に、ありがたく受け取ることができる関係性があります。

夫婦の関係性を見直してみよう

五行思想にあてはめる

九星気学では、あらゆる物事を論理的にとらえ解釈していきます。その考え方のもととなる思想の一つが「五行思想(ごぎょうしそう)」です。

五行思想とは、木、火、土、金、水の5つの要素に物事を分け、その関係性を当てはめていきます。相性のいい関係を「相生(そうしょう)」、相性の悪い関係性を「相剋(そうこく)」といいます。

たとえば、「木」で見ていきましょう。「木」と相性のいい関係は、「水」と「火」です。水は木を育て、木はこすれあうと火が起きます。このように生み出しあう関係性が相生です。

一方、「木」は「土」の栄養素を吸い取ります。また、「金」を刃物と考えると、木は金によって切られてしまうため、相剋関係ととらえるのです。

人間関係もこの五行思想に当てはめて考えることができます。

五行思想でみる夫婦の関係性

五行の考え方は、人にも当てはまります。

先ほどのたとえのように、奥さんが「木」性質を持つ人だった場合、旦那さんが「水」か「火」の性質の人であれば、相性が良いので、支えてくれたり、応援してくれたりします。しかし、「木」の性質を持つ奥さんに対して、旦那さんが「土」や「金」の性質を持つ人だったら、反対したり、攻撃したりされてしまうのです。

このとき、矢印の向きも気にしてみると良いでしょう。

相性のいい関係性の場合、自分に向かってくる矢印は支えてくれる関係性です。「木」に対しては「水」がそのように、いろいろな面で支えてくれる存在だといえます。また、自分から矢印が出ている場合は、自分が支えることで役に立てた悦びを感じられる関係性です。「木」に対しては、「火」がそれにあたります。

今度は、相剋関係を見ていきましょう。自分に向かってくる矢印は、攻撃されている感じがする関係性です。「木」の奥さんに対して、「金」の旦那さんだった場合、旦那さんの発言が、自分を攻撃しているように感じてしまいます。しかし、「金」の人は、「木」の人を攻撃している意識はありません。良かれと思って言っていることがほとんどです。

また、「木」の奥さんに対して、「土」の旦那さんの場合は、旦那さんに対して、ついつい責めるような言い方をしてしまいます。その言い方が、旦那さんを怒らせてしまったり、反対されたりする原因なのです。

このように、自分たち夫婦の関係性が分かったら、それぞれどのように言葉を選んでいけば良いのかが分かります。

夫婦の関係性を確認しよう

この表から、ご自身と旦那さんの生まれ年の横にある本命星(ほんめいぼし・ほんめいせい)を確認しましょう。

九星気学は立春で1年が切り替わります。そのため、1月1日から2月3日までに生まれた人は、前の年で見てください。

この表は、本命星だけを確認する表です。本来は、さらに細かく81通りに分ける見方があるのですが、このページでは簡潔に本命星の9種類のパターンのみで解説してきます。

  • 一白水星(いっぱくすいせい)…「水」の性質
  • 二黒土星(じこくどせい)五黄土星(ごおうどせい)八白土星(はっぱくどせい)…「土」の性質
  • 三碧木星(さんぺきもくせい)四緑木星(しろくもくせい)…「木」の性質
  • 六白金星(ろっぱくきんせい)七赤金星(しちせききんせい)…「金」の性質
  • 九紫火星(きゅうしかせい)…「火」の性質

旦那さんとの関係性が見えてきましたでしょうか。

相性が良かった場合は、分かり合える関係性ですから、相手の言葉を素直に受け取ることでうまくいきます。相剋関係の場合は。相手の言葉が攻撃性を持っているように聞こえてしまいますので、注意が必要です。また、お互いに同じ星だった場合は、兄弟のような似た者同士の関係性ですから、ニュアンスで伝えることができるでしょう。

相剋関係夫婦の対処法

相生関係や同じ星同士の夫婦の場合は、何か問題点があった場合、良く話し合うことで解決することができます。しかし、相剋の夫婦の場合、感覚が違うため、良かれと思って言った言葉で逆に怒らせてしまったり、伝えても伝えても通じなかったりしてしまうのです。

実は、私も相剋関係の夫婦なので、このような通じ合えない状況によく陥っていました。私は「水」の性質で、主人は「土」の人です。土は水をせき止めるというように、「土」の主人が「水」の私を攻撃する関係性です。

私が何かしようとしたり、どこかへ行こうとしたりすると、決まって文句を言われました。「この人は私のやることなすこと何もかもに、なぜこんなに反対してくるのだろう」と思ったものです。ですから、九星気学を学んで、紺関係性が分かった時に、とても腑に落ち納得しました。それと同時に、対処法があると分かり、希望が持てたのです。

では、どのように対応していけば良いか解説してきます。

星の性質別の対処法

まず、相剋関係は、凶ではないということを頭の片隅に置いておいてください。この地球上にたくさんの人がいる中で、ご縁があって出会って結婚に至るという奇跡の関係が夫婦です。

相剋関係であっても、良い関係性になるように知恵を使っていけばうまくいきます。まずは、お互いの良い部分を認め、受け入れていくことが大切です。

「水」と「土」の関係

水の人は、土の人から剋される関係性です。土の人は水の人を剋してしまうとも言えます。

「水」は、器の形や温度によって形を自由自在に変えることができる性質を持っています。「土」は、地面ですから、堅実、確実、しっかりと計画を立ててコツコツと積み上げている性質です。

水の人は、土の人の硬い感じが息苦しく感じます。土の人は、水の人の対応力が優柔不断に思えてしまうのです。ですから、水の人は、土の人の堅実、確実な部分を満たしてあげるように、資料を揃えて提示したり、ちゃんと理由を説明したりすると、反対されずにうまくOKを引き出すことができます。

土の人は、水の人の流れに任せて変わりやすい部分を計画性が無いととらえず、臨機応変に対応できると考え受けいれましょう。

「木」と「金」の関係

「木」の人は、「金」の人から剋される関係性です。「金」の人は「木」の人を剋してしまうとも言えます。

「木」は枝葉や根をどんどん放射状に伸ばしていく性質を持っています。そのため、成長欲求が強く、明るく前向きで、チャレンジ精神に長けています。「金」は金物ですから、硬くて鋭く、しっかりした性質です。しかし、火によって溶かされてしまう性質があるので、情にもろく、頼られたり褒められたりすると気持ちが緩みます。

木の人は、金の人の鋭い意見によって、切られるような気持になります。金の人は、木の人の子供のような自由な発想と軽快な動きが腹立たしく感じてしまいます。木の人は自由に伸び伸びと興味のあることをどんどんやらせてほしいし、金の人は一つのことをしっかりと最後までやり通したいのです。

もし、奥さんが木の性質を持ち、旦那さんが金の性質だったとしたら、「あなたのおかげで…」とか「あなたじゃないと…」というような言い方でお願いすると良いでしょう。

「木」と「土」の関係

「土」の人は、「木」の人から剋される関係性です。「木」の人は「土」の人を剋してしまうとも言えます。

「土」は大地です。あらゆるものの土台であり、基礎としての役割があります。ですから、堅実着実に物事を進め、しっかり者で頼れる存在です。それに対して、「木」大地の栄養を吸い取って成長します。のびやかでチャレンジ精神が旺盛です。

土の人から見ると、木の人のチャレンジ精神が理解できません。もうちょっと調べて裏付けを取ってからやればいいのに…と危なっかしく思ってしまうのです。それに対して、木の人は、土の人のなかなか動かない性質にイライラします。

もし、土の奥さんが木の旦那さんにお願いするとしたら、ワクワクしながら楽しそうに伝えると良いでしょう。

「火」と「金」の関係

「金」の人は、「火」の人から剋される関係性です。「火」の人は「金」の人を剋してしまうとも言えます。

「金」は金であり、金物類です。硬くて表面は冷たく、時に相手を切り倒す力があります。「火」は文字通り火ですから、熱くて情熱的で、積極的で前向きです。金は火で溶かされてしまいます。ですから、金の人は、硬そうに見えますが、情にもろいです。冷静に計算して決めた物事を、火の情熱で溶かされて、ついつい揺らいでしまったり、あきらめることになったりしてしまうのです。

もし、奥さんが火の性質を持ち、旦那さんが金の性質だった場合は、情に訴えかけると良いでしょう。

「火」と「水」の関係

「火」の人は、「水」の人から剋される関係性です。「水」の人は「火」の人を剋してしまうとも言えます。

「火」は燃え上がる性質があります。やる気十分、積極的でリーダータイプです。それに対して「水」は文字通り水ですから、燃え上がる情熱に水をかけ、消してしまいます。ですから、火の人はせっかくやる気になっているのに、水の人から言われたひとことで、心の炎を消されてしまうのです。

もし、奥さんが水の性質で、旦那さんが火の性質だったとしたら、日ごろから旦那さんのやる気を失わせる発言が多いでしょう。水をかけてしまわないように気を付けて生活していくことで、いざ自分が何かお願いしたいことが出てきたときに、協力してもらえる態勢を作ることができます。

まとめ

女性が起業する際には、家族の理解と協力が必要です。特に旦那さんとの関係性が円滑である方が、気持が安定しているので、ビジネスに取り組みやすいと言えます。

心の片隅に、家庭の気になる問題があると、どうしてもエネルギーを取られてしまうからです。

このページでは、九星気学の教えに基づき、あなたと旦那さんの性質から、うまく物事を整えるときの声かけのポイントと心構えをお伝えしました。

ぜひ、あなたのビジネスを軌道に乗せるために活用してください。