自分の「好きなこと」を仕事にすることは、誰でも憧れることではないでしょうか。

親や周囲の人が、ずっとお勤めで生活していた人の場合、周りの友人知人も会社勤めの人が多くなるので、起業して好きなことを仕事にするということが想像できなかったり、抵抗があったりする方もいらっしゃるかもしれません。

でも、このページをご覧いただいているということは、心のどこかに自分の好きなことを仕事にできたら良いなと思われているのではないでしょうか。

まわりに体現している人がいないと、「確かにやってみたい気もするけれど、実際やってみるとどうなんだろう…」そう思うのは無理ありません。

そこでこのページでは、好きなことを仕事にするメリットやデメリットについて解説してきます。

もくじ

好きなことを仕事にする6つのメリット

私自身、好きなことを仕事にしています。そうすると、知り合う人も同じように、自分の好きなことを仕事にしている人がどんどん増えてきて、会社員の方と知り合う機会がどんどん減っていきました。

そんな好きなことを仕事にしている友人知人と会うと、いつも話題になる「好きなことを仕事にするメリット」について、6つご紹介していきます。

  1. ストレスが無い
  2. 自分のペースで段取りができる
  3. やっていくうちに自然とプロフェッショナルになっている
  4. 人生全般が充実する
  5. 効率が良い
  6. 自信がどんどんついてくる

順番に詳しく見ていきましょう。

1.ストレスが無い

ストレスが全く無いかと言うと、そうとは言い切れない部分も確かにあります。でも、好きなことをやっているので、誰かに振り回されたり、やらされいる感覚はありません。

一日のほとんどの時間を「やりたいこと」に使っているわけですから、それだけで楽しいし、やりがいも感じます。そもそもストレスフリーですから。ストレス発散のための対策に費やす時間やお金は必要ないでしょう。

2.自分のペースで段取りができる

仕事自体が好きなことだと、「もっとやりたい!」という気もちになるものです。気持が乗っていて、どんどんアイディアが沸いてくるときには、たくさんやればいいし、反対に気がのらないときは、気分転換に違うことをして切り替えても、昼寝をしても誰にも文句を言われることはありません。

相手のある物事の場合は、さすがに勝手なことはできませんが、自分だけで事足りることは、自分の気持ちや身体の調子に合わせて、自由に段取りができるのです。

3.やっていくうちに自然とプロフェッショナルになっている

好きではない仕事だと、拘束時間が終了したり、自分に任されている役割が終われば、作業としても、気持ち的にもそれで終了になるのが一般的です。一方で、好きなことを仕事にすると、そもそも自分にとって、興味や関心のあることなので、自然とその分野にもっとかかわる時間が増えます。

その結果、どんどん知識や経験が増え、技術が上達していくことになるのです。そんな毎日を過ごしていると、自然とプロフェッショナルになっているのです。

4.人生全体が充実する

好きなことを仕事にしていると、日常のあらゆる物事の中に、自分の仕事にいかせる情報やアイディアが無いか探すようになります。いままでぼんやりとしか見えていなかった物事が、急に新鮮に見えてくるのです。

たとえば、どこかに旅行に行ったとします。見るものが自分の興味のあることだったり、仕事に関係することだったりすると、ハッと気づくようになるのです。その気付きの点と点が重なると、今度は線になっていくように、仕事に活かされるようになります。

普段の日常の中に、新しい視点が生まれ、生活自体が仕事に繋がっていくような感じになるのです。そうすると、何気ない毎日がとても充実してきます。

5.効率が良い

仕方ないとあきらめていたり、イヤイヤながら続けていたりするような仕事の場合、朝起きるのが辛かったり、月曜が来なければいいのにと思ったりするのではないでしょうか。

好きなことを仕事にしている毎日は、仕事に取り組むのが楽しいので、自然と体が動きます。そのため、辛い身体に鞭を打って働くよりも、時間的にも身体的にも意欲的で効率的に物事を進めることができるのです。

6.自信がどんどんついてくる

自分の好きなことで、誰かに喜んでもらえたりお金を得ることができたりすると、だんだんと自信がついてきます。そして、「もっともっと好きなことを追求していこう!」と思うようになるものです。

自分が好きなことが仕事として形ができてくると、好きな分野を追求することが、自分だけでなく、家族や周囲の人もお客様にとってもハッピーになることだとだんだん自覚することができてきます。ここまでくると、良いスパイラルが生まれ、どんどん自信がついてくるのです。

好きなことを仕事にする3つのデメリット

好きなことを仕事にすると、上記のような良いことがありますが、もちろんデメリットもたくさんあります。

「好きなことを仕事にする」ということは、つまり、起業家として、仕事をすることになるのです。そうすると、決断をしたり、行動したりするときに、すべてを自己責任で行うことになります。

誰かに指示をしてもらって動くわけではないので、自分でなんでも考えないといけません。起こった出来事や結果は、全部自分の責任です。人のせいにすることはできません。好きなことを仕事にしていくには、それなりの覚悟が必要なのです。

では、どんな時に、自分の好きなことを仕事にしたデメリットを感じるのかを3つ紹介していきます。

  1. 現実と理想との間にギャップを感じる
  2. 好きだったことが嫌いになる
  3. 時間に制限がなくなる

1.現実と理想との間にギャップを感じる

好きなことを仕事として実際にやってみると、思い描いていたものと全然違うと思う人は多いものです。そして、その仕事を選んだことを後悔する人も少なくありません。

たとえば、講座やセミナー、セッションやイベントなどを立ち上げたとします。ブログやFacebookなどのSNSで告知すると、たくさんの申し込みが来ると思っていたのに、申し込みが1件も無いなんてことは多々あることです。

一生懸命、ブログやFacebookに記事を投稿しても、アクセスが集まらなかったり、いいね!を全然してもらえなかったり、キャンペーンを仕掛けても反応が無いなど、自分なりに頑張っているのに結果に繋がらないことは良くあります。そんなときに、現実は厳しいなと感じ、落ち込んでしまうのです。

今までの仕事で、事務職しかしたことが無かったり、まったく違う分野にかかわっていたりすると、どのように発信すると良い反応があるのかわかるはずはありません。

そんな現実を知らず、憧ればかりが先行して、ただただ発信していても、反応が無いと落ち込むことになるのです。

まず、ライバルのリサーチをしたり、市場調査をしたり、現実的に何をすべきかをしっかりと考えて、仕事に活かしていく必要があります。それらをすることが苦手だったり、面倒くさがっていたりすると、いくら好きなことでも仕事として成り立っていくことはありません。

2.好きだったことが嫌いになる

好きなことで起業をしたのに、それを仕事として行った結果、好きではなくなって、しまいには嫌いになることすらあります。やってもやっても結果にならない現実を突き付けられると、どんどん嫌になってくるのです。

仕事として向き合うことが苦痛になり、大きなストレスを感じながら、好きだったことを仕事として続けることになってしまいます。

そうなると、心からそのことが好きだと言えなくなってくるものです。せっかく好きなことを仕事にしたことで、苦痛な日々となってしまうと、本来その仕事を選択した意味がなくなってしまいます。

3.時間に制限がなくなる

メリットの4番目に書いた「人生全体が充実する」にも通じますが、好きなことを仕事にすると、仕事に終わりが無くなります。土日や祝日など、休日をしっかり設けて、その日は何もしない!仕事スタイルを実現することは、駆け出しの時期にはありえません。

売り上げも十分にあって、スタッフにも恵まれている状態であれば可能ですが、スタート時にはそう簡単に現実は動かないものです。

好きなことを仕事にすると、スタート時は、売り上げが低かったり、休日が少なかったり、残業が多かったりするので、時給に換算すると悲しくなります。

それでもいいと熱い思いで好きなことをやっているなら、気持ち的には良いと思えるかもしれません。しかし、仕事として生活をかけて続けていくとなると、休日が無かったり、それに見合った収入が無いと、不満を抱くようになってくることが多いものです。

好きなことで起業したことを後悔しない為の5つのポイント

せっかく好きなことを仕事にしたのであれば、後悔してしまうようなことは避けたいものです。

ですから、単に好きだからということで仕事にしてしまうのではなく、しっかり考えたり、学んだりして仕事としてのベースを作る必要があります。

1.仕事であることを意識する

まずは、仕事であることをちゃんと意識しましょう。いくら好きなことだと言っても、仕事である以上、利益を出すことが大切です。

趣味の範囲ならここまで考える必要はないかと思います。

でも、仕事として取り組むのですから、ちゃんと利益を出すように計算し、仕事がしやすい環境を整えるようにしましょう。

 

2.具体的に仕事に関することをリサーチする

「好きなことを仕事にする」とひとことで言っても、いろいろな分野があります。自分の好きなことは、世間一般的に見ると、具体的にどのような分野の仕事なのかを客観的に考えてみましょう。

たとえば、「お花が好きで、花を使って癒しを届けたい」と言っても、生け花、寄せ植え、アートフラワー、花を使った雑貨制作、花の写真、造園など、花を題材にしている業種はたくさんあります。

自分は、どんな分野で、どんな人に何を届けたいのかをまず明らかにしましょう。そして、あなたの提供するものを求めている人がどこにいて、何を欲しがっているのかをリサーチすることが大切です。

これらがハッキリとしていないと、せっかく時間とお金と使って、自分なりに頑張っても成果になりません。

3.将来をイメージする

5年後、10年後、20年後に、自分がどんな人生を送っているか、どんな人生を送りたいかをできるだけ具体的にイメージしておきましょう。このとき、仕事の面だけでなく、プライベート面も含め、自分のライフスタイル全体をイメージすることがポイントです。

「将来、こうなりたい!」という熱い思いがあれば、少しぐらい落ち込むことがあっても、頑張り続けることができます。

たとえば、仕事面だと、どんなお客様とかかわっていて、なんて言ってもらっているかを想像してみましょう。プライベート面では、現在独身だったら、どんな人と結婚して、そのとき、仕事はどうしているかなども考えてみておくと良いでしょう。

そして、できたら、そのあなたの理想の状態を実現している人に会ってください。

会うことで、あなたの理想の状態で生きている人が実在すると分かると、それが夢ではなく、現実可能な目標だと心に落とし込めるからです。

4.すべてはテストだと意識する

起業したての方に多いのは、1回やってみて、思った反応が無かったり、うまくいかなかったりしたときに、落ち込み過ぎることです。

一発で当てようと気合が入りすぎて、結果が伴わないと落ち込んでしまうのは仕方が無いと思います。ですから、1回で結果を出そうと意気込み過ぎず、「すべてはテストだ」と思って、何度も取り組みましょう。

「これはどうかな?」「今度はどうすればいいかな?」と数をこなしていくうちに、だんだんとコツがつかめてきます。とにかく、うまくいくまでやり続けることが大切です。エジソンが、9999回の失敗ののちに、1万回目のチャレンジで成功したと言うことを聞いたことはありませんか?

「うまくいくまでやり続ける」これが、好きなことを仕事にして起業するための大切な心構えです。とにかくやってみて、思うような結果にならなかったなら、改善してまたやってみましょう。改善を重ねていくことで、現在より何事も確実に上手くなります。

エジソンは、「一万回も失敗したそうですが、苦労しましたね」とインタビューで言われたときに、「失敗ではない。うまくいかない方法を一万通り発見しただけだ」と言ったそうです。

たとえば、製品を販売している会社は、試作品を何度も繰り返し、ようやく製品化して、市場に出したとしても、売れるとは限りません。

「すべてはテスト」だと思いながら、ブログを書いたり、キャンペーンを企画したりしてください。

5.バッシングを恐れない

そもそも、起業してる以上、目立つことは覚悟しておいた方が良いでしょう。たくさんの人との出会いがあります。その出会った人、全員から好かれようと思わないようにしましょう。

個人的に批判されたり、なんとなく自分のことだなと分かる内容で、嫌なことをSNSに書かれたりすることもあります。気にしだすとキリがありません。

嫌な気持ちで、相手の発信を確認することに時間を割いたり、文句を言われないようにする方法を考えたりするのはもったいないことです。心がザワザワするようなものは見ないと決めましょう。

最初は、気になって気になって仕方がないと思います。それをグっと我慢して、とにかく見ないようにしてください。1週間くらいすれば、心が落ち着いてくるはずです。

まとめ

自分の好きなことを仕事にするメリットとデメリットについて、私が感じることをお伝えしました。デメリットは確かにあります。でも、それ以上に、好きなことを仕事にするメリットの方が大きいと私は思うのです。

それは、目の前のお客様が、自分のことを必要としてくれて、役に立てる喜びは、自分だけが好きなことをしているときに感じる喜びの何十倍にも、数百倍にもなるように思うからです。それを感じることができる人は、好きなことを仕事にしてうまくいくでしょう。